ほとんどの妊婦さんが経験する「つわり」ですが、吐き気をもよおすことで、満足に食事をとれないママが多いようです。
「お腹の赤ちゃんのために、しっかりと栄養をとらなきゃ!」「栄養バランスの良い食事にしなきゃ!」という想いとは裏腹に、ぜんぜん食べることができない…。
食べれないことにストレスを感じていたり、「赤ちゃん大丈夫かな?」と不安に思っているママも多いでしょう。
でも安心してください。つわり中の食事は、食べられるものを食べられるときに食べたら良いのです(^^)
今回は、つわり中の食事について「大切な考え方(大原則)」「食べ方のコツ」「先輩ママが食べれた飲めた!オススメの食べ物・飲み物」のことなど詳しくお伝えしていきます。
つわりの基礎知識をおさらい
つわりってどんな症状?
つわりといえば「吐き気」が連想されますが、その症状には個人差が大きく、吐き気以外の症状もたくさんあります。
2.食べつわり…逆にどんどん食べてしまう。
3.においつわり…特定の食べ物などのにおいに敏感に。
この3つが代表的なつわりの症状ですが、他にも、とにかく眠くなる「眠りつわり」や、よだれがたくさん出る「よだれつわり」などもあります。
つわりの原因は?なぜつわりになる?
実は、つわりの原因は正確には分かっていません。一般的には、妊娠によるホルモンバランスの急激な変化によるものと考えられていますが…、「各症状によって原因が異なる」とも考えられていたり、「母体が胎児を異物と認識しているから」「精神的なことが原因」などという説もあります。
つわりの時期はいつからいつまで?
つわりの時期も個人差が大きいですが、多くの場合は妊娠初期にみられる症状です。吐き気をもよおすことで妊娠に気づくのはあるあるパターンですが、妊娠したらつわりが始まり、安定期といわれる妊娠16週くらいにおさまる人が多いようです。
しかし、「後期つわり」といわれるように、妊娠後期~臨月にも症状があらわれる人もいます。
大原則!つわり中の食事・食べ方の基本的な考え方
つわりの時期の原則は「食べられるものを食べられるときに食べられるだけ」です。お腹の中の赤ちゃんのことを考えると、食べられないことに不安になるママも多いですが、あまり心配する必要はありません。妊娠初期の胎児はまだまだ小さいため、母体に備わっている栄養で成長できるからです。
この情報を知るだけで、妊娠中の食事のプレッシャーが大きく軽減されるのではないでしょうか。
つわり中の食べ方3つのコツ
1.食べられる時に少量ずつ食べること
代表的なつわりの症状「吐きつわり」「食べつわり」の時は、一回の食事を数回に分けて、少量ずつ食べるのことをオススメします。手の届く場所に、たとえば小さなおにぎりや、グミやゼリーなどを置いておき、いつでも食べられる状態にしておくと便利です。
2.水分をこまめに摂取すること
吐きつわりの症状がひどく「吐いてしまうし食べたくない」という時も、水分をこまめに摂取することは心がけたいポイントです。飲まず食わずだと、胃液をそのまま吐いてしまい、食道が酸で荒れてさらに食べられなくことも。胃液のダメージを防ぐためにも、何かしらの水分は摂取するようにしましょう。
3.飴やグミなどで吐き気対策をすること
飴やグミなどで口の中の味を変えておくことで、吐き気が軽減されることも多いです。食べつわりの場合も、何か口に入っていることで食べすぎを予防することができます。つわり中は、飴やグミ、チューインガムなどをうまく活用しましょう。
重要!妊娠中に重要な栄養素はサプリメントで補給しましょう!
妊娠初期は葉酸の摂取が大切な時期です。その理由は葉酸の摂取により、二分脊椎症などの赤ちゃんの神経管閉鎖障害のリスクを低減できるからです。
厚生労働省は妊娠初期の1日あたりの葉酸摂取量について、次のように推奨しています。
+サプリからの補給400μg
他にも、妊娠したらより多くの摂取が必要となる栄養素として「鉄」があります。食べられないことで妊娠貧血になる可能性があるので、鉄も含まれるサプリメントがオススメ。さらに葉酸や鉄が体内で働くためには、ビタミンB6・B12・Cなどの摂取も大切です。
葉酸・鉄・各種ビタミン等が適度に含まれた妊婦さん向けサプリメントを上手に取り入れると良いでしょう。
妊婦さんに特に意識して摂取して欲しい重要栄養素のことは、次の記事でまとめています。
人の身体は飲食によって取り入れたモノで作られていますから、元気な赤ちゃんを出産するために、栄養バランスの良い食事を心がけることが基本です。特に妊娠中は「赤ちゃんの分まで食べないと!」と言われるように、非妊娠時よりも、多くの栄養が必要[…]
つわり中でも大丈夫!オススメの食べ物はこれ♪
「つわり中でも食べられた!」「つわりの症状が抑えられた!」という先輩ママの口コミ体験談から、つわり中にオススメの食べ物をご紹介します。
アイス
アイスは食べられたという妊婦さんはとても多いです。特に、ガリガリ君のようなシャーベット系のアイスが人気です。スッキリして吐き気を抑えてくれたという口コミも多数あります。アイスに似たものとして「氷」も人気。氷を食べることで、冷たくてさっぱりします。アイスも氷も、食べれない・飲めない時の水分補給にオススメです。
フルーツ
みかんやグレープフルーツ、いよかんなどの柑橘系フルーツが特に人気です。妊娠中は酸味が強めのものが好まれる傾向にあります。コンビニやスーパーで売っているカットフルーツはお手軽でオススメです。
また、フルーツが入ったゼリーも人気。あまり噛まずにツルっと喉を通るので、食べやすく口の中もサッパリします。フルーツはビタミンの摂取や水分補給にもなります。
フライドポテト
つわり中の食事の定番。ポテトは油っこいですから、つわりを悪化させそうなイメージがありますが、逆に「フライドポテトなら食べれる!」「塩気が美味しい!」のように、妊婦さんにはとても人気がある食べ物なんです。
酢の物
妊娠中に酸っぱいものを好むママは多いですが、酢の物はうってつけ。きゅうりなどのサッパリした酢の物は、つわりの吐き気を軽減してくれます。酢の物を作るときは、「調味酢」ではなく、国産米100%の米酢など良質なものを選ぶようにしましょう。
スーパーで安く売っている調味酢は、果糖ブドウ糖液糖や添加物で味が調整されており「本来の酢とはかけ離れた別の物」です。果糖ブドウ糖液糖は、原料に遺伝子組み換えのトウモロコシが使われている可能性が指摘されており、なるべく摂取を控えることをオススメします。
お酢であれば「富士酢」「千鳥酢」「マルシマ 有機純米酢」あたりはとても有名で美味しくて安全でイチオシです。
そうめん
冷たいそうめんも人気の食べ物。あまり噛まずにツルツルっと食べれます。梅干しや大葉、ミニトマトやキュウリ、ハムや錦糸卵をトッピングするなど、少しでも栄養がとれるようにアレンジするのもオススメです。
トマト
冷たくて酸っぱい冷やしトマトも、つわり中の食べ物として人気です。冷やしトマトのスライスや、ミニトマト。
おせんべい
つわり中、ご飯の炊けるニオイがダメなママもいます。お米が原材料のおせんべいなら食べられた、という体験談も。
冷やご飯
炊き立ての温かいご飯はダメだけど、冷めた状態のご飯は食べられるという妊婦さんも。おにぎりを作り置きしておいて、梅干しなどと一緒に食べても良いでしょう。
お粥、おじや
お粥やおじやなど、よく煮込んで、あまり噛まなくても良い状態にすることで、つわり中でも喉を通りやすくなります。栄養面を考えるなら、ニンジン・大根・しいたけなど野菜たっぷりのおじやが良さそうです。
すっぱいお菓子
カリカリ梅や梅干しシート、酢昆布、かむかむレモン、シゲキックスなど、酸味があってすっぱいお菓子を好むママも多いです。空腹を作らないようにちょこちょこ食べると良いですが、虫歯には要注意です。
ゼリー
ツルリと食べやすいゼリーも、つわり中の食として人気。パウチタイプの蒟蒻ゼリーは手軽に持ち運べるサイズで便利です。
つわりを軽減!オススメの飲み物はこれ♪
「つわり中でも飲めた!」「つわりの症状が軽減された!」という先輩ママの口コミ体験談から、つわり中にオススメの飲み物をご紹介します。
炭酸水
つわり中に炭酸水を好む妊婦さんはとても多いです。シュワっと口の中がスッキリして、胃のむかつきが抑えられます。炭酸水は満腹感が得られるというメリットも。単に炭酸水を飲むだけではなく、レモン等を搾って自分好みに味付けすると、より飲みやすくなります。
100%ジュース
果物や野菜のジュースを飲んでいたママも多くいます。100%ジュースは果物や野菜の栄養素を丸ごと摂れるのが大きなメリット。オレンジやグレープフルーツ、りんごなど、1つの材料で作るのも良いですし、野菜と果物を混ぜたスムージーも栄養たっぷりでオススメです。ぜひ「コレなら飲める!」というマイジュースを見つけてくださいね。
水
単独の水を嫌う人も多いですが、「普通の水が一番!」「水以外の飲み物は受け付けない」「味があると飲めない…」なんてママも多いです。近年、「●●の天然水」という形で、たくさんの種類のミネラルウォーターが販売されています。
これを機に、あなた好みのミネラルウォーターを探してみるのも良いでしょう。例えば、天然活性水素水「日田天領水」はミネラルが豊富&まろやかでとても美味しいです。最近注目されているシリカも豊富ですから、ぜひ試してみてください。
コーラなどの炭酸飲料
コーラやサイダー、ファンタ、カルピスソーダなどの炭酸飲料も人気。特にコーラは好まれているようです。「今まであまり飲まなかったけど、妊娠を機に飲むようになった」という体験談も。
コーラはブドウ糖を含む飲み物で、果物と同様に吸収されやすいです。冷たい炭酸飲料を飲むと腸が刺激され、腸の蠕動(ぜんどう)運動が促進されるというメリットもあります。これにより腸のガスが移動して、つわりが軽減するという考え方もあり、妊婦さんがコーラを自然と好むようになるというのも納得できますね。
スポーツドリンク
スポーツドリンクも人気のある飲み物。スポーツドリンクといえば、ポカリスエットやアクエリアスが有名です。けっこう味が濃いので「水で薄めて飲んでいる」というママもいます。
シリコンタイプの製氷皿を選ぶと、氷が取り出しやすくてオススメです。また、アイスキャンディーを作る型を使えば、アイスのように食べれるのでより食べやすくて便利です。良かったらチェックしてみて下さい。
砂糖の量にビックリ?飲みすぎには要注意!
下の画像のように、市販のスポーツドリンク・ソフトドリンクにはたくさんの砂糖が含まれていますので、飲みすぎには要注意です。
まとめ
以上、つわり中の食事についての基本的な考え方や、食べ方のコツ、オススメの食べ物・飲み物のことなど詳しくお伝えしました。
つわり中の食事の大原則は「食べられるものを食べられるときに食べられるだけ」です。栄養バランスのことはあまり気にせず、食べれるもの飲めるものを口にすれば大丈夫です。
上記で紹介したオススメの食べ物・飲み物は、実際に多くの先輩ママが「食べれた飲めたもの」ですから、ぜひお試しいただけたらと思います。
注意点として、妊娠初期は「赤ちゃんの障害リスク低減のため」に葉酸摂取が必須だったり、鉄やビタミンの摂取も大切です。妊婦さん向けのサプリメントを上手に活用しながら、つらいつわりの時期を乗り切っていきましょう。