人の身体は飲食によって取り入れたモノで作られていますから、元気な赤ちゃんを出産するために、栄養バランスの良い食事を心がけることが基本です。
特に妊娠中は「赤ちゃんの分まで食べないと!」と言われるように、非妊娠時よりも、多くの栄養が必要になってきます。
しかし近年は、食物自体の栄養素が落ちていたり、もともと食生活の面で不摂生だったり、さまざまな理由によって十分に栄養素が摂れていないママも多いです。
栄養が不足することにより、母体および胎児に悪影響を及ぼす危険があるので注意が必要です。
このページでは「特に妊婦さんに不足しがち」であり「意識して摂取して欲しい4つの重要栄養素」についてご紹介します。
<葉酸>妊娠初期は特に大切!
近年、『妊娠したら葉酸サプリを摂取すること』は常識とも言える行為となっていますが、その理由は二分脊椎症などの赤ちゃんの神経管閉鎖障害のリスクを低下させる効果があるからです。
厚生労働省も、妊娠の可能性がある女性に対して葉酸摂取を推奨する通知を行っています。
摂取方法は、食事からの摂取にプラスして、サプリメントなどの栄養補助食品を利用すること。
妊活中・初期・中期・後期で違いはありますが、目安としてサプリから1日400μg摂取を勧めています。
摂取期間は『妊娠1ヶ月前から妊娠後3ヶ月ごろ』が望ましいとされており、妊活中から葉酸を意識することが大切です。
葉酸はタンパク質やDNA・RNAなどの合成を促し、細胞の分裂・成長を助ける働きがあります。
赤ちゃんの脳の発育を助けたり、神経を作る働きもあります。
赤ちゃんにとって、とても大切な栄養素なのです。
葉酸が豊富なおすすめ食材
枝豆、モロヘイヤ、ほうれん草、グリーンアスパラ、ブロッコリー、かぼちゃ、焼きのり、納豆、大豆、わかめ、煮干し、めざし、レバー(鳥・牛・豚)
<鉄分>基本的に日本人女性は不足しがち!妊娠貧血に要注意!
妊娠中、不足しがちな栄養素の1つが「鉄分」です。
妊娠中は母体だけでなく胎児にも酸素・栄養を運ぶ必要があるため、血液量は通常時の約1.5倍になるといわれます。そのために血液を作る元となり、酸素の運搬に必要な鉄が多く必要になるのです。
推奨摂取量は次の通り↓
年齢 | 鉄推奨量(mg) |
18~29(歳) | 6.0 |
30~49(歳) | 6.5 |
妊婦(付加量)初期 | +2.5 |
妊婦(付加量)中期 | +15.0 |
妊婦(付加量)末期 | +15.0 |
授乳婦 | +2.5 |
妊娠中期から後期には、特により多くの鉄が必要になることが分かります。
鉄分不足による妊娠貧血状態が続くと、胎児の発育不良・未熟児・早産などの原因にもなります。
産後の母乳の出にも影響します。立ちくらみなどによる転倒の危険性もでてきます。
鉄分不足による貧血には本当に注意が必要なのです。
もともと日本人女性が不足しがちな鉄ですから、普段の倍以上摂取するのは至難の技といえます。
サプリメントによる摂取も検討すべきでしょう。
ヘム鉄・非ヘム鉄をバランス良く!
ちなみに、鉄には「ヘム鉄」「非ヘム鉄」があります。
非ヘム鉄…野菜や豆類などの植物性食品に含まれている鉄
両方とも大事ですので、動物性食品や植物性食品をバランス良く摂取し、幅広い食品から鉄を補給することを心がけましょう。
鉄分豊富なおすすめ食材
レバー(鳥・牛・豚)、赤みの肉、青魚、しじみ、あさり、カツオ、小松菜、菜の花、ほうれん草、ひじき、枝豆、納豆、大豆、卵
<カルシウム>若くして骨粗しょう症になるママも!
妊娠中、不足しがちな栄養素の1つに「カルシウム」もあります。
妊娠中は、赤ちゃんの骨や歯を作るために、より多くのカルシウムが必要になります。
カルシウムが不足すると、母体のカルシウムが赤ちゃんへ運ばれるため、母体の骨密度が低下していきます。
その結果、骨粗しょう症になったり、筋肉や血液の状態を悪くしたりなどの肉体面だけでなく、精神面にも悪い影響を与えます。
カルシウムの推奨摂取量は1日650mgです。
しかし、2019年「国民健康・栄養調査」によると、全年代の1日の平均摂取量は男性520mg女性509mgであり、基本的にカルシウム不足になっていることがわかります。
カルシウム豊富なおすすめ食材
牛乳、ヨーグルト、チーズ、豆腐、高野豆腐、納豆、ししゃも、いわし、わかさぎ、ちりめんじゃこ、ごま、小松菜、菜の花、あさり、干しエビ、ひじき
カルシウムといえば小魚?妊娠中に魚は食べていい?
魚にはカルシウムの他、DHA・EPAなどの栄養素が豊富で、妊娠中のママにはとっても嬉しい食材です。
「妊娠中は魚を食べないほうがいい」と聞くかもしれませんが、水銀量に注意して食べれば問題ありません。水銀量が多い魚は、大型の魚です。
ししゃも・いわし・じゃこなど小型の魚であれば、ほぼ心配する必要はないです。骨も含めて丸ごと食べることで、より効率よくカルシウムを摂取できるでしょう。
魚の水銀量や、食べてOKの魚については次の記事にまとめています。良かったらご一読くださいませ。
妊娠をキッカケに「赤ちゃんのために食事に気を付けないと!」と、食事に注意を払うようになる人はとても多いです。妊婦さんが食事関連で気を付けるべきことはたくさんありますが、その中の1つに「魚介類」があります。ポイントは「水銀」。[…]
吸収・働きを助けてくれるビタミン類
葉酸
葉酸は単体ではなく、他の栄養素と助け合うことで上手く働かせることができます。
葉酸と協力関係にある「ビタミンB12」、体内で葉酸を活性化させる「ビタミンC」、他にも「ビタミンB6」も一緒に摂取することが大切。この3つは押さえておきたい栄養素です。
また、葉酸はビタミンB群の一種で、他のビタミンB群との相性がよいです。
理想を言えば、ビタミンB群である『ビタミンB1、B2、ナイアシン、B6、葉酸、B12、ビオチン、パントテン酸』の8つすべてが揃っている良いでしょう。
鉄
ビタミンCは非ヘム鉄の吸収率を高めてくれますので、鉄分を意識するならビタミンCも一緒に摂るようにしましょう。
ビタミンCはキャベツなどの野菜にも含まれていますが、熱に弱いという性質があり、調理によって失われやすい栄養素です。
そこで、生野菜のサラダを副菜にしたり、食後のデザートとしてビタミンCが豊富な果物を食べることをオススメします。みかんやキウイなど酸っぱい果物には豊富にビタミンCが含まれています。
カルシウム
カルシウムの吸収を促進して、骨の形成を助けるのが「ビタミンD」です。
ビタミンDを多く含む食品として有名なのがサケです。なんと!1切れ食べたら、1日に必要な量がまかなえるんです。サンマ、アジ、サバなどの青魚や、マイタケ、シイタケ、エリンギなどのキノコ類にもビタミンDがたっぷり含まれています。他にもバター、チーズ、卵黄等にも。
また、ビタミンDは皮膚に日光があたることで体内に合成されます。
1日15~20分の日光浴がオススメですので、天気の良い日は気分転換にお散歩をしてみはいかがでしょうか。
バランスの良い食事を基本にサプリメントを有効活用しましょう!
以上、「妊婦さんに不足しがち」であり「意識して摂取して欲しい4つの重要栄養素」についてご紹介しました。
「葉酸」「鉄分」「カルシウム」「ビタミン」の4つですね。
特に、赤ちゃんの神経管閉鎖障害のリスクを低減させるために「葉酸」は最重要栄養素です。
食事だけでは賄えませんから、葉酸サプリの摂取がオススメされています。
葉酸だけでなく鉄分にカルシウム、ビタミンにいたってはビタミンB群・C・Dも大切となると、「ちゃんと摂れているか心配」とプレッシャーを感じてしまう妊婦さんも多いのも当たり前でしょう。
基本的にはバランスの良い食事によって必要な栄養素をまかなうのが理想ですが、毎日の食事がストレスの元になってしまっては元も子もありません。
ママがリラックスしていることが、赤ちゃんにとって一番望ましい状態ですから。
そこでオススメなのがサプリメントを活用することです。
しかし、葉酸サプリに鉄分サプリ、カルシウムサプリ、マルチビタミンというように、たくさんのサプリメントを摂取するのは危険です。サプリの大部分は添加物で出来ているので、毎日たくさんの添加物を身体に取り入れてしまうことになるからです。
そこでオススメなのが、必要な栄養素が1つにまとまったサプリメントです。
葉酸、鉄分、カルシウム、各種ビタミン類の他にも、亜鉛などのミネラル類やアミノ酸など、妊婦さんに必要な栄養素が適量に配合されているオールインワンサプリがあります。
そういったサプリメントを活用することで、栄養不足をあまり気にすることなく、ストレスのない健やかな食生活を送ることができるでしょう。
オールインワンタイプの葉酸サプリは以下の記事で紹介していますので、良かったらチェックしてくださいね↓
近年、厚生労働省の働きかけもあり『葉酸サプリ』の重要性が認知されており、たくさんの銘柄の葉酸サプリが販売されています。そのため選ぶのも一苦労で、何が良くて何が悪いのか判断に苦しむ方も多いようです。実際に、葉酸サプリ選びで失敗し、のち[…]
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