「妊娠中だけど銀ひらす(シルバー)を食べて大丈夫かな?水銀の量はどうなんだろう?」
と、ご心配される妊婦さんもいるようです。
結論を言えば、銀ひらす(シルバー)は妊娠中でも安心して食べれるお魚です。
ここでは、妊婦さんがより安心して食べれるよう、銀ひらす(シルバー)がどんな魚なのか?具体的な水銀量は?どんな食べ方がオススメ?など、解説していきます。
そもそも銀ひらす(シルバー)はどんな魚?
銀ひらす(シルバー)を安心して食べるためには、そもそもどんな魚なのか?という情報を知ることも大切です。
銀ひらすは、オーストラリア南部/ニュージーランド/アルゼンチン沖など南半球の海に生息している深海魚です。南半球の国ではポピュラーな魚ですが、日本近海では獲れない魚であるため、日本のスーパー等で目にするのは輸入モノになります。
海外ではシルバーワレフーと呼ばれる魚で、和名はシルバーと名付けられています。日本では「銀ひらす」「シルバー」といった名前で呼ばれています。
銀ひらすは白身魚ではありますが、ブリの代用魚として「沖ブリ」という名前で利用されていたこともある美味しいお魚です。
銀ひらす(シルバー)はヒラス(ヒラマサ)と間違えやすいですが、別物なので間違えないようご注意を!
ヒラス(ヒラマサ)について詳しくは次の記事をご参照ください。
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銀ひらす(シルバー)の水銀量は?妊婦さんも安心!?
「妊娠中は魚の水銀量に注意しましょう!」といわれるのは、魚に含まれる“メチル水銀”が胎児に悪影響を及ぼすからです。水銀量の多い魚については、食べる量を少なめにするよう注意喚起されています。
銀ひらす(シルバー)の水銀量はどのくらいなのでしょうか?
厚生労働省の資料(魚介類に含まれる水銀の調査結果)によると、シルバーワレフーの名称にて次のような数値になっています。
総水銀 μg/g | メチル水銀 μg/g | |
銀ひらす(シルバー) | 0.060 |
この数値はとても低いと判断できます。厚生労働省のホームページで公開されている「特に注意が必要でないもの」と同レベルとなります。
特に注意が必要でない魚
▼▼水銀量の一例▼▼
総水銀 μg/g | メチル水銀 μg/g | |
キハダ | 0.179 | 0.177 |
ビンナガ | 0.237 | 0.164 |
メジマグロ | 0.158 | 0.185 |
ツナ缶 | 0.114 | 0.109 |
サケ(鮭) | 0.027 | |
アジ(鯵) | 0.040 | |
サバ(鯖) | 0.104 | 0.073 |
イワシ(鰯) | 0.018 | |
サンマ(秋刀魚) | 0.058 | |
タイ類(鯛) | 0.093 | 0.067 |
ブリ(鰤) | 0.153 | 0.197 |
カツオ(鰹) | 0.154 | |
銀ひらす(シルバー) | 0.060 |
このように銀ひらす(シルバー)の水銀量は低いので、妊娠中でも水銀量を気にせず食べることができるでしょう。
海外では銀ひらす(シルバー)は妊娠中に注意すべき魚?
銀ひらす(シルバー)は水銀量が低く、日本では注意の対象になっていない魚ですが…
オーストラリア・ニュージーランド食品基準機関(FSANZ)によると、妊娠中の女性はシルバーワレフーの摂取量を週450g程度にした方が良いとして注意が促されているとのこと。
気になる方は注意していただけたらと思います。
日本では一食一人前80gという設定ですから、450gというと5人前ほどの分量となります。
例えば、月曜から金曜日まで週5回食べても大丈夫ということですから、正直、あまり気にする必要はないでしょう。
銀ひらす(シルバー)は栄養たっぷりで妊婦さんにオススメ!
銀ひらす(シルバー)は良質なタンパク質が豊富に含まれている魚です。
他にも、ビタミンB2やビタミンB6など、疲労回復をはじめ身体の健康状態を維持するのに必要なビタミンB群や、生活習慣病予防や免疫力アップに効果があるとされるビタミンE、カルシウム・リン・マグネシウムなどのミネラル類も含んでいます。
妊娠中の食事による栄養バランスを整えるのに、銀ひらす(シルバー)はとてもオススメの食材だと言えるでしょう。
銀ひらす(シルバー)の食べ方~西京焼きをメインにバリエーション豊富!
銀ひらす(シルバー)は淡泊でクセのない味が特徴なので、どんな調理法にもマッチングするのが魅力的!冷凍状態にて輸入されてきますので、基本的には火を通した調理法が人気です。
西京焼き
銀ひらす(シルバー)の一番代表的な食べ方が「西京焼き」です。よくスーパーで西京焼きとして販売されています。
フライ
表面はサクサクっと香ばしく中はしっとりジューシーに揚がります。クセがなく、万人向きの味わい。加工済みで販売されていることが多く、すぐにフライにできるのもメリットです。
煮付け
定食屋さんなどでもよく煮付けにされています。銀ひらす(シルバー)は淡泊なので、しっかり味を染み込ませる煮付けはオススメです。
他にも、ムニエル、照り焼き、塩焼きなど、たくさんのレパートリーがありますね。
まとめ:妊婦さんも安心!銀ひらす(シルバー)を美味しく食べましょう
以上、「妊娠中だけど銀ひらす(シルバー)を食べて大丈夫かな?水銀の量はどうなんだろう?」というポイントについて、具体的にお話しさせていただきました。
銀ひらす(シルバー)は水銀量が少なく、妊娠中も安心して食べることができる魚です。
栄養価も高く、食べ方のレパートリーも豊富。
いろんな味わいを楽しむことができます(^^)
ぜひ妊娠中の食事の栄養バランスを整えるためにも、適度に銀ひらす(シルバー)を食べていただけたらと思います。
妊娠中のお魚のことなら、次の記事も参考になるでしょう。
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